楊先生の漢詩朗読(その19. 有り難くも耳の痛いお説教をされ、引き締まる気持ちがする朱熹が詠んだ漢詩「偶成」)

スマイル中国語教室

楊先生の漢詩朗読(その19. 有り難くも耳の痛いお説教をされ、引き締まる気持ちがする朱熹が詠んだ漢詩「偶成」)

こんにちは!スマイル中国語教室の楊 欣然です。

 

今日はこの漢詩を知らない日本人はいないのではないかと思われる程ポピュラーである、朱熹が詠んだ漢詩「偶成」を中国語で味わってみたいと思います。

 

この漢詩を聴くと有り難くも耳の痛いお説教をされ、引き締まる気持ちがしますね。

 

楊先生の「偶成」の朗読はこちらから

 


(受験勉強に励む中国の学生。time is fight。)

 

偶成 朱熹

 

少年易老学難成

 

一寸光陰不可軽

 

未覚池塘春草夢

 

階前梧葉已秋声

 

(解説)

 

(白文読み)
少年、老い易く、学成り難し。

 

一寸の光陰、軽んずべからず。

 

未だ覚めず池塘春草(ちとうしゅんそう)の夢。

 

階前(かいぜん)の梧葉(ごよう)、已(すで)に秋声。

 

(現代語訳)
少年が年老いていくのはあっという間だが、 学問がモノになるのは大変難しい。

 

だから、わずかな時間も惜しんで一生懸命に勉強すべきなのだ。

 

春に池のほとりに草がゆらぐのを見ながらうつらうつらと夢を見ていたかと思うと、

 

庭先の青桐の葉には、もう秋の声が聞かれるように、月日は速やかに過ぎ去ってしまうのである。

 

 

この漢詩の作者は宋の時代の哲学者・詩人である朱熹です。18歳で進士に合格したという天才で日本の官学ともなった「朱子学」を完成させた素晴らしい人物です。

 

こんなに出来る人だからこそ時間の貴重さを説いたのでしょう。過ぎ去った時間が本当にあっという間であることは、ある程度の年齢にならないと実感できないものですが、限られた時間を有意義に過ごしたいものですね。

 

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