第2の故郷、深セン(その29.中国一大きな孫文像のある中山公園)
皆様、こんにちは!スマイル中国語教室のマーシーです。
今日は深センの中山公園について。南頭古城の北側にある公園です。1925年創建で孫文(孫中山)を記念して建てられ、園内には中国一大きな孫文像があります。とても広い公園で湖もあり、歩きがいがありました。
先日紹介した「ケ小平」の銅像がある蓮花山公園同様に中山公園もよく週末に行っていました。同僚と散歩に行ったり、数年ぶりに再会した友達となぜかこの公園の芝生で話したりしたので思い入れがある公園です。
因みに中山公園は深センだけでなく、中国各地にあります。なお、中山は孫文の号であり、死後尊敬を込めて「孫中山」と呼ばれているためです。中華民国時期(1912-1949)に孫文の三民主義と孫文本人を宣伝する国民党の孫文崇拝運動の一環として、「中山公園建設運動」が行われ、各地に中山公園が建てられ、更に孫文が訪ねたことのある公園を中山公園に改名する運動を行い、中国全土にある中山公園の数が一気に増えました。1949年には、中山公園は全国に267箇所ありましたが、現存するのは87箇所です。
公園は地元の人がゆったりとくつろげる憩いの場となっており、深セン人の生活や週末の過ごし方が見られるので勉強になります。
中山公園に限ったことではありませんが、公園では社交ダンスや太極拳が各場所で行われ、曲に合わせて太鼓を叩く人もいたり、とても賑やかでした。広場では凧揚げ、木陰では気功や剣劇、バレーボールやバドミントンがおこなわれ、人々が集まってきます。
びっくりしたのは50〜70代くらいの人達が地面に小さな紙をズラリと並べ、立ったり座ったりして熱く語り合っているのを見たことです。これは未婚の中国人の父母たちによる「子どものための代理お見合い広場」なのです。中国の大都市ではこのように公園の一角を活用して、未婚の子どものために、父母たちが子どもの釣書(履歴書)を見せながら、お見合いを繰り広げることはごく一般的みたいです。
また公園で書道の練習する人たちも多いです。長さ40センチはある巨大な筆にバケツの水をつけ、コンクリートの地面に、見事な字を書きます。公園で書道の練習をしている人は、とにかく上手です。見事な字を書く人のまわりには、人だかりが出来ます。
散策したりボートに乗ったり、木々や草花を眺めたりといった一般的な公園の楽しみ方もできましたが、人間観察と交流するのがこの公園の醍醐味でした。休みの日に家でゆっくりとする方も多いのですが、公園がより娯楽の中心になっていて日本よりも公園を利用する人が多い気がします。中国の偉大な孫文の偉業を感じながら中国人の習慣の勉強になり、大変興味深かったです。