楊先生の漢詩朗読(その21. 初夏の暑さと涼しさの入り混じった雰囲気が伝わってくる楊万里の「小池」)
こんにちは!スマイル中国語教室の楊 欣然です。
今日は初夏の暑さと涼しさの入り混じった雰囲気が伝わってくる楊万里の「小池」を中国語で味わってみたいと思います。
小池 ?万里
泉眼無声惜?流,
??照水?晴柔,
小荷才露尖尖角,
早有蜻?立上?。
(現代語訳)
小池 楊万里
泉は水を惜しんでいるようで、少しずつ流れている。
木の陰は池に映って、晴れっている日はもっと優しく感じる。
蓮の葉の芽は若々しく尖っている。
既に、ドンボはもう止まっている。
(解説)
楊万里(1127〜1206)は吉水(江西省吉安)の人です。紹興二十四年(1154)の進士で、秘書監・太常丞・宝謨閣直学士を歴任していました。しかし、金に対抗することを強く主張したため、権力者にうとまれ、地方に出されるこが多くなります。最後は無謀な北伐について罪状を書きつらね、妻子への別れの言葉を記して、息をひきとったとのことです。
陸游・范成大らとともに南宋四大家の一人に数えられており、その詩風は自由闊達で、発想も奇抜で俗語なども多く取り入れています。
この漢詩から初夏の暑さと涼しさの入り混じった空気が伝わってきますね。