湖南省や広西省等に広く住んでいるトン族(李さん特別編)
皆様、こんにちは!スマイル中国語教室のミュージシャンこと、アシスタントの李です。
今日は貴州省を中心に湖南省や広西省等に広く住んでいるトン族について紹介いたします。
トン族の祖先は古代中国大陸の南方からベトナムまでの広範な地域に住んでいた百越と呼ばれた諸族の一派であったろうとされています。
トン族は、歌の民族といわれるほど歌が生活にとけ込んでいます。特に他から来た客人をもてなす時には歌が必須です。人々は幼い頃から歌に親しんでおり、性別年代ごとに分かれた歌班に振り分けられて練習をしています。また男女は恋愛をする際、グループで唄を歌い、互いの気持ちを伝え合う合コンのような会もあります。
また貴州省のトン族の村には鼓楼と風雨橋などの独特な建築物があり、村のシンボルとなっています。鼓楼には昔、本当に鼓があったようですが、現在は鼓楼に鼓はなく、村の会議を行ったり、娯楽の場所として使われています。風雨橋はそこで休憩をとり風雨をよけられることから呼ばれるようになりました。これらの建築物には、釘などの金属物は一切使われておらず、高度な建築技術によって建築されています。
宗教はアニミズム的宗教観を持っており、山川石木などあらゆるものに神が住むと考え、またサーマという祖先の霊を祀ります。
食べ物は、もち米を主食としており、油茶という食べ物を作ります。
また色鮮やかで美しい刺繍や切り紙細工が有名です。特に刺繍はトン族の女性の衣装に施され、色々模様の刺繍が見られます。
このトン族も美しい棚田だけでなく、食習慣や人々の表情まで日本とよく似た特徴を持っています。機会があればぜひ訪ねてみてください。