楊先生の漢詩朗読(その26. 愛しい人を待つ女性の姿を詠んだ杜牧の漢詩「秋夕」)

スマイル中国語教室

楊先生の漢詩朗読(その26. 愛しい人を待つ女性の姿を詠んだ杜牧の漢詩「秋夕」)

皆様、こんにちは!スマイル中国語教室の楊 欣然です。

 

今日は秋の夜空を見上げ、愛しい人を待つ女性の姿を詠んだ杜牧の漢詩「秋夕」を中国語で味わってみたいと思います。

 

 

楊先生の漢詩「秋夕」の朗読はこちらから

 

秋夕 杜牧

 

銀燭秋光冷畫屏

 

輕羅小扇捕流螢

 

天階夜色涼如水

 

臥看牽牛織女星

 

(白文読み)

 

秋夕 杜牧

 

銀燭秋光 畫屏冷ややかなり

 

輕羅小扇 流螢を撲つ

 

天階の夜色 涼水の如し

 

臥して看る牽牛 織女の星

 

 

(現代語訳)

 

部屋の中の銀の燭台も画屏風も秋の気配を受けて、冷たくたたずまい.

 

宮女は薄絹のうちわで飛ぶ蛍を追いながら、自ら慰めている。

 

大空の夜景涼しきこと水の如く

 

星が美しく、独り考え込んで牽牛織女の二つの星を見ては、物思いに耽るのである。

 

 

(解説)
この漢詩には七夕の彦星、織姫が登場します。日本では七夕と言うと7月で夏ですが、中国では旧暦の七夕のため、少し涼しいイメージです。

 

 

1人寂しい宮女の様子を詠んでいます。薄い絹を貼った団扇で蛍と戯れており、隣に話し相手もいません。

 

 

空を見上げ、天の川伝説を思い起こし、牽牛、織姫は年に一度は会うことができるけど、私の愛しい人はいつ訪ねて来てくれるのだろうと星を見ている様子が漢詩となっています。秋の夜と寂しい女心を表現した情緒が感じられますね。

 

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