中国少数民族の中で唯一のペルシャ系民族である塔吉克族(タジク族)(何さん特別編)
皆様、こんにちは!スマイル中国語教室のミステリーハンターこと、何です。
今日は中国少数民族の中で唯一のペルシャ系民族である塔吉克族(以下、タジク族)について紹介いたします。
タジク族は新疆ウイグル自治区の南西部を中心に生活している民族です。新疆にはタジク族が約4万人おりますが、特にその中のタシュクルガンのタジク自治県にほとんどが住んでいます。
タシュクルガンは漢の時代、シルクロードの経由地でした。タジク族はここに代々住み続け、面立ちは白人のようでもあります。
タジク族は中アジアの最も歴史の古い原住民族の一つであり、パミール高原の西南部に住んでいた人々が移住してきたと考えられています。タジクとはタジク語で「王冠」という意味です。イスラム教を信仰しています。
タジク族は遊牧をしながら農業を兼業とし、半遊牧、半定住の生活を送っています。タジク族は"草原は牛馬の楽園だ。狼や豹が潜む場所ではない"といいます。自然と共に生き、悠々自適に暮らすその生活は昔からの伝統的な生活そのものです。
タシュクルガンの北には荒涼とした城跡がひっそりと残っています。ここはかつて唐代に栄えた羯盤陀国の都であり、シルクロードの中継地点として大いに栄えた場所です。高くそびえる雪山の下に建てられたこの城は「石頭城」と呼ばれ、かつての繁栄を思い起こさせます。石頭城には、かの有名な三蔵法師やマルコ・ポーロも訪れました。
住居は石や木或いは土と木の構造の平屋に住み、部屋の中に窓はなく、天井は5層の板が天窓を支え、5本の木柱がある構造となっています。
タジク族の人たちは騎馬術に優れ、歌と踊りも上手で、楽器には孔鷹笛、熱瓦甫、布拉孜闊木と達蒲などを使い、宴会を開催します。
大自然の草原でのシルクロードが繁栄した時代からの生活を今でもタジク族。悠久のロマンを感じさせてくれる民族ですね。