魚やエビ、カニが豊富で、灌漑、水運は豊かで風光明媚の地として知られている安徽省巣湖(蔡さん特別編)
皆様、こんにちは!スマイル中国教室ノッポさんこと、アシスタントの蔡です。
今日は安徽省の巣湖について紹介させていただきます。
巣湖は安徽省中部、皖中平原北部にある湖です。巣湖という名は秦の時代に「巣国」という国があったことにが、その源とされています。魚やエビ、カニが豊富で、灌漑、水運は豊かな場所でもあり、風光明媚の地として知られています。
この巣湖には以下のような伝説が残っています。
東海の彼方にある竜宮には竜王が住んでいたが、その息子はにぎわう巣州の町が見たくてたまらず人の姿になって巣州へ遊びに行った。竜王の息子は疲れて路上で眠り、巨大な魚の姿に戻ってしまった。翌朝街路の上には大きな魚が転がっており、巣州府の役人はこれをばらばらに解体してしまい、住民みんなで平らげた。悲しんだ竜王は、まだ魚の肉を食べていなかった焦という一家の父と母と娘の夢の中に現れ、その肉から息子を復活させる方法を教えた。焦家がその通りにすると三日後に魚肉は小魚に代わり、竜に変わって空へと戻って行った。
竜王は焦家の人々の夢に再び現れ、礼を述べるとともに息子を一度殺した悪者たちもろとも巣州を地震で滅ぼすと告げ、巣州府の前に立つ獅子の石像の目が赤く変わったらあなたたちだけでも逃げなさいと伝えた。焦一家はその後毎日巣州府の前にかわるがわる獅子像を見に行ったが、これを怪しんだ役人は彼らから巣州が滅ぶと聞くと大笑いして追い払い、ある日豚の血を獅子像の目に塗って焦一家の反応を見ようとした。焦一家は像の目が赤くなったのを見て慌てふためき、「巣州が沈む!巣州が沈む!」と人々に告げて回った。たちまち空はかき曇り巣州の街は大地震とともに陥没して悪者たちはみな波に呑まれてしまい、巣州は大きな湖に変わってしまった。焦家のおかげで多くの人が助かったが、しかし焦家の娘は逃げることができず死んでしまい、悲しんだ焦家の母も自ら湖に身を投じた。竜王は母とその娘を哀れみ、湖に浮かぶ二つの島(姥山島と児山島)としたという。
巣湖の周辺には伝説のような大都会ではありませんが、巣湖の拡大により湖底に沈んだ集落や都市も実際にあったようでかつての城壁や門や遺物などが確認されているのです。