中国で主食として食べられる饅頭の起源と食べ方
こんにちは!スマイル中国語教室のマーシーです。
今日は中国で主食として食べられる饅頭について。饅頭とは小麦粉に酵母を加えて発酵させた後、蒸して作る中国の蒸しパンで餡や具のないものです。因みに日本の中華まんのように中に餡や具が入っているものは包子、塩で味付けされたものは花卷と呼ばれます。
(饅頭に甘いソースをつけて食べることもあります。)
饅頭は一般的に小麦粉を使う料理の多い中国北方の主食とされ、温暖で雨の多い南方では米が主食とされますが、明確な区別はなく、現在では饅頭は中国全土で主食として食べられています。
実はこの饅頭、三国志で有名な蜀の参謀であった諸葛孔明が発案したとされています。西暦225年、孔明が南蛮を平定し、蜀(現在の成都)へ引きあげる際に瀘水という河にさしかかりましたが、河が荒れ狂い、渡れなかったそうです。地元の人に「この河には荒神がいて、鎮めるには49個の人間の首を捧げなければなりません」と言われました。人間を生け贄にするのは、残酷だと考えた諸葛孔明は小麦粉を練って牛や馬の肉をくるんだ塊を人間の首の代わりに神に捧げました。これが饅頭の起源だと言われています。
当初、蛮族の頭を意味する「蛮頭」と呼ばれましたが、後に食べ物を意味する「饅」の字に転じて「饅頭」(まんとう)と呼ぶようになりました。日本に入って来てから「頭」が「ず」と訓読みされていましたが、「まんず」が転じて「まんじゅう」と呼ばれるようになったそうです。饅頭の語源が人の頭とは少しびっくりですね。
中国の家庭の食卓では饅頭が主食とされ、饅頭がお皿に山積みになっていました。素手取って食べる方も時々おられますが、饅頭一個をお箸で大きく開いて丸ごと挟み、かぶりつくように食べられていたのをよく見ました。すごい人だと二個同時に挟んでかぶりついてました。私は箸では挟みきれず、日本の肉まんのように素手でとってしか食べられなかったので、よくあんな大きなものを箸で挟めるなと感心していました。聞くところによると箸でつまんで食べるのは衛生のためで、汚れた手で直接持つのは衛生的でないと考えているからとのことです。言われてみれば確かにそうですね。でも大きなものを挟むのはかなり難しかったです。食習慣も違うし、食べ方も違う。なかなか面白いですね。
(蝴蝶饅頭。)
(蝴蝶饅頭を作っているところです。箸で寄せて作ります。)
(豚の饅頭。)
(様々な形の饅頭。)