海南島の熱帯気候の中で生活しているリー族(羅さん特別編)
皆様、こんにちは!スマイル中国語教室の,のびた君こと、アシスタントの羅です。
今日は海南島の先住民族である黎族(以下、リー族)について紹介させていただきます。
リー族は元々は中国大陸の沿海地域から海南島に移住してきた百越の一支族の末裔で、現在130万人が海南島で生活しています。
海南島は熱帯性気候に属し、一年を通して夏のような暑さで、米、いも類、砂糖きび、ゴム、椰子、コーヒー、熱帯果物などが多く栽培されています。リー族は、昔から海南島の内陸部に集落に住んでおり、住居は、熱帯の暑さを防ぐための船型のかやぶきの家となっています。男は田畑を耕し、自給自足の生活をしています。
リー族の女性は顔、首、胸、手足に入れ墨を入れています。入れ墨の模様は地域や氏族ごとで異なります。これは独自の文字を持たないため、入れ墨が民族文化を表現する方法になったためといわれています。
女性は「黎錦」とよばれる布を紡ぎます。黎錦とは、黎族がパンヤ(*1)の実の中にある綿毛で紡いだ特色ある更紗(*2)の一種でその繊細なデザインには目を見張るものがあります。しかし、機械織りの布が普及するにしたがって、古くからあった黎族の手織り技術は日に日に廃れ、後継者不足が問題となってきています。
また粥など米類が主食です。竹筒に米を入れて作る竹筒飯、ヤシの実に詰めて炊いたもの、三色飯などなどいろんなご飯があります。
毎年の旧暦の三月三日になると黎族住民が愛情を歌い、豊作を祈り、カーニバルを繰り広げる伝統的な祭りがあります。お祭りでは鼻で吹く黎族独特の鼻笛などの演奏を聴くことができます。
海南島の熱帯気候の中で生活しているリー族。南国の豊かな恵みと共に生きる民族ですね。
(*1)パンヤ。双子葉植物の科のひとつ
(*2)サラサ。インド起源の木綿地の文様染め製品、及び、その影響を受けてアジア、ヨーロッパなどで製作された類似の文様染め製品を指す染織工芸品