楊先生の漢詩朗読(その38. 柳宗元の詠んだ漢詩「江雪」)
皆様、こんにちは!スマイル中国語教室の講師、楊 欣然です。
今日は寒い冬に悲観と哀愁が感じられる柳宗元の江雪を中国語で味わってみたいと思います。
(白文)
江雪 柳宗元
千 山 鳥 飛 絶
万 径 人 蹤 滅
孤 舟 蓑 笠 翁
独 釣 寒 江 雪
(書き下し文)
江雪 柳宗元
千山鳥飛絶え
万径 人蹤滅す
孤舟、蓑笠の翁
独り釣る寒江の雪
(現代語訳)
「川にふる雪」柳宗元
山という山から飛ぶ鳥の姿が絶え、
道という道から人の歩く足跡が消えた 。
小船の上では、蓑笠をかぶった老人が
雪の降る寒い川で、たった一人で釣りをしている。
(解説)
柳宗元は唐の時代の詩人であり、政治家です。20歳の時に科挙に合格し、監察御史として将来を期待されていました。しかし保守派に対して若手官僚8人と共に改革を目指しましたが、敗北して保守派の恨みを買い、永州(現在の湖南省)に左遷されます。その後、長安に呼び出されるものの、すぐに柳州(現在の広西省壮族自治区)へ左遷され、その地で47年の生涯を終えました。
江雪は左遷先の永州で生活をしていた時に詠んだ歌です。詫びしい風景に、左遷された自分の気持ちを重ね合わせているのでしょう、、。