北方民族との戦いが繰り広げられた仏教遺産の町、大同(その2.空を懸ける寺、懸空寺)
(懸空寺。北魏時代に洪水が多かったために断崖絶壁に造られた寺です。柱が細いのでまるで空を飛んでいるようです。)
こんにちは!スマイル中国語教室のマーシーです。
今週も先週に引き続き、大同の魅力をお伝えします。今週は断崖絶壁に建てられた、文字通り空を懸ける寺、懸空寺を紹介します。
懸空寺は恒山の翠屏峰の崖にあり、北魏の太和15年(491)に建立された1500年以上の歴史があるお寺です。断崖絶壁に張り付くように寺が建立されており、唐代の詩人である李白が「壮観」と称え、明代の旅行家である徐霞客は「天下巨観」と賛しています。寺は仏教、道教、儒教が一体になっており、現存する寺院では中国で最も早い「三教合一」の寺院です。
今でこそ麓はきれいな公園になっており、観光客が安全にアクセスできるようになっていますが、元は絶壁に囲まれた川の流れる谷間にありました。現在、谷間はダムになっており、園内を流れる川は人工のものです。
地上から50〜75mという高さにもかかわらず、急な階段や、柵がない階段が多く、また途中の手すりは膝までしかなく、さらに通路の幅も約60cmしかないところも多かったので、本当に怖かったですが、壮観で感動的なお寺でした。体がはみ出そうで腰を引き、恐る恐る歩いたので私のところから渋滞してしまい、他の中国人観光客の皆さんにご迷惑をおかけしました。
建物の建築に使用された資材は下から運んだのではなく、絶壁の上から降ろしたとのこと。困難な作業自体が目的の1つに思えます。梁は桐油につけてあるため、シロアリの心配もなく、防腐作用もあります。このように、懸空寺は1500年以上も持ちこたえたのは、奇跡ではなく、古代職人の知恵にあるのです。
腰が引けて写真を撮るのも怖くて確認する余裕がなく、ピンボケになっている写真もありますが、申し訳ありません。
入口の石碑です。懸空寺は恒山の翠屏峰の崖にあります。
周りの絶壁。修行のために造られた道教のお寺のようですが、「良くぞ、こんな断崖絶壁に建設したものだ」とただただ感激するばかりでした。
周りの絶壁です。
懸空寺へ向かう橋。当日は気温-13℃とかなり寒かったです。河が凍り付いてます。
上側に見える道路からやってきました。この道一本しかなく、本当に僻地にあります。
奥に見えるダム。元は絶壁に囲まれた川の流れる谷間にありました。現在、谷間はダムで堰き止められ、園内を流れる川は人工のものです。
ダムから流れる水ですが、当日はすべて凍ってました。
凍っていて、まるでスケート場のようになっていました。
ダムから出ている水はすべて凍ってます。
細い支柱で、見ただけではらはらさせられますが、後から取り付けられたものです。強度は岩に差し込んだ横木でもっています。
左側の部分から見学を始めましたが、順番に右に移動しますと、だんだんと、その険しさが実感として身に迫ってきます。
入口。建設資材は崖の上から少しずつ下ろされたようです。その崖上は、ため息が出るような高さです。
道教の神様ですね。
石垣の上に建設された部分は安心感がありますが、岩肌をくり貫いて横木を渡し、その上に建設された部分に来ると、迫力満点でした。
儒教の神様。
道幅が本当に狭い!
絶壁に本当にへばりつくように作られています。
下を見下ろすと、その高さが実感できます。大勢の観光客が続きますと、思わず大丈夫かなとの疑念が湧きます。特に人数制限はされていませんでした。
仏教の仏像ですね。
膝くらいまでしか敷居がないところもあり、本当に怖かったです。
ここは本当に高くてヤバいです。下まで50m以上あります。これも修行かな。
仏像です。怖くてカメラのピントが定まりませんでした。申し訳ありません。
手すりが低いですが、上へ昇る階段。ほんとに怖い!
恐る恐る、狭くて手すりの低い通路を進みます。生きた心地がしない、、、。
仏像です。この辺りは仏教寺院の様相です。
孔子の像です。
下まで50m以上!!ほんとに怖い!
高いのですが、急な下り坂。腰が引けてゆっくりとしか進めず。後ろの方を待たせてしまいました。
ここはヤバいです。
柔和な表情の仏像。
仏像。
恐る恐る降ります。
絶壁に掘られた抜け道。
ここは手すりが高くて安心です。
ほんとに絶壁にくっついているようです。崖に対して直角に杭が打たれ、1500年以上も残っているのが素晴らしいです。
石碑です。
仏教寺院の仏像。
道教の像。
屋根の作りもしっかりしたものです。
ようやく降りてきました。改めてすごいお寺ですね。
改めて見てもすごいお寺でした。
細い支柱で、見ただけでハラハラさせられますが、強度は岩に差し込んだ横木でもっています。
一本道を帰ります。凄いお寺でした。また機会があれば来たいですね。