「華僑の第一の故郷」と呼ばれる開平(その1.田畑から伸びる見れば見るほど不思議な望楼群のある自力村)。

スマイル中国語教室

「華僑の第一の故郷」と呼ばれる開平(その1.田畑から伸びる見れば見るほど不思議な望楼群のある自力村)。

皆様、こんにちは!スマイル中国語教室のマーシーです。

 

 今週から数週に亘って、実写版ドラゴンクエストの街とも呼ばれる広東省の開平の旅行記です。1回目となる今週は開平の自力村です。

 


(15もの望楼が立ち並ぶ、開平地区でもインパクトの強い光景。田畑から伸びる、望楼群。見れば見るほど不思議な形。)

 


(町中に放し飼いにされた鴨。何日かしたら皿の上にのっていることでしょう。)

 


(一匹だけ隔離されてさびしそうに鳴く鴨。)

 

 

 開平は清朝末期から、中華民国初期にかけて、富を求めてアメリカ、カナダ、東南アジアなどの海外へ渡って行った人々、つまり華僑を多く輩出しており、「華僑の第一の故郷」と呼ばれています。

 

 

 

 

 

 

 海外で成功した華僑たちが一部、故郷の開平へ戻ってきましたが、盗賊や洪水から守るために、独特の防御機能を備えた望楼群を建設しました。望楼群のデザインは西洋や東南アジアなど、世界のあらゆる特徴を中国の伝統とミックスさせたもので独特な趣があります。

 

 

 

 

 

 

 

 私がここへ来た日は霧が出て小雨の肌寒い日でした。まず最初の目的地、開平の自力村に行きました。田んぼを耕す水牛をはじめ、食用のガチョウ、鶏が放し飼いにされ、のどかでたくましい風景が広がっている中に、まるでドラゴンクエストの街に出てくるような建物群が立ち並んでいます。自力村はわりとこじんまりとまとまっていて、実際中で生活している人もいます。周囲は中国の田舎という感じでかなり不思議というかシュールな雰囲気です。楼閣で暮らす親戚筋の人々とはためく洗濯物など…のどかです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 望楼群様式の建物が町中にあり、3,4階建の真四角のコンクリートの建物で玄関にはアメリカ製の鉄格子、窓には鉄板でできた防御蓋があり、敵が来るとこれらを閉めて屋上にある射撃場所より下の敵を狙い打つようにできています。

 


(望楼の中。)

 

 


(望楼の中。厨房。)

 

 


(望楼の強固な玄関。)

 

 

 


(望楼の玄関。強固な扉。日本兵によって傷つけられたあとが残る。)

 


(住んでいた人。3人奥さんがいた。)

 


(ステンドグラス。)

 

 1900〜1940年にかけてこの地から多くの中国人が外国に出ていきました。その中で外国で成功し、故郷に錦を飾った華僑の一部の人々が当時、治安が不安定な中、外国で得た資金を元に望楼を建設しました。しかし、実際にはこのような人はごくまれでほとんどの人は出て行った外国の地で、例えば極寒の地の鉄道建設で過酷な労働を強いられるなど外国で貧困で苦しい生活をしていたようです。 豪華な調度品から、成功した中国華僑の当時の豪奢な暮らしを偲ぶことができました。

 


(寝室。)

 


(装飾品。)

 


(電灯。)

 


(階段前にある強固な扉。)

 

 

 

 

田園風景に点在する妙な洋風の建物が並ぶ自力村でした。こんな建物が三千位残っているようです。守衛機能を備えながら独特な趣がある建物群でした。

 

 

 

 

 

 

 

 


(下の階に向かって銃を使うための穴。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


(望楼の中。アメリカ製の箱も見える。)

 

 


(望楼の屋上。ここより下にいる人を銃で迎撃する。)

 


(望楼の屋上。望楼の屋上には位牌があるところが多い。 )

 

 

 

 


(望楼の屋上。石を投げることもあった。)

 

 

 

 

 

 


(壁はコンクリートで厚く、強固に作られてます。)

 


(望楼の階段踊場に飾られていた蟹の飾り。)

 


(望楼の中。100年近く今でも動く時計。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


(華僑の歴史博物館。)

 

 


(華僑の歴史博物館。華僑の渡っていった先。)

 

 


(華僑の歴史博物館。移民する前後の町の様子。)

 

 

 

 

 

 


(華僑の歴史博物館。希望を胸に移民するが、実際は過酷な生活が待っていた。)

 

 


華僑の歴史博物館。アメリカの極寒の中、鉄道建設する移民した人々。苦労して予定より数ヶ月早く作った。)

 

 

 


(華僑の歴史博物館。移民した人々の過酷な生活の様子。)

 


(華僑の歴史博物館。移民する前後の町の様子。)

 

 

 

また次週も開平の旅行記となります。よろしくお願いします。

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