西湖のほとりにたたずむ歴史の街、杭州(その3.杭州の長い歴史と豊かな食材に恵まれた杭州料理)
皆様、こんにちは!スマイル中国語教室のマーシーです。
今週も杭州の特集です。第3回目の今週は杭州料理です。
中国八大料理の一つとして数えられる浙江料理。 浙江料理の系譜は杭州、寧波、紹興の三地方料理系列からなっていて、杭州料理がその代表です。杭州料理は古都であった杭州の長い歴史と豊かな食材に恵まれ、西湖をはじめとする周辺の湖や川でとれる魚介類や鶏などを煮込んだり、蒸したり、揚げたりといった素材、調理法もバラエティーに富み、味が上品でさっぱりした塩味の料理が多いことで有名です。
今回は、杭州を代表するの老舗のレストランとして有名な 「楼外楼」 と「浙江玉麒麟」に行ってみました。
まず最初に楼外楼。創業1848年で西湖北側の 「孤山」 にあります。孫文や魯迅をはじめ、歴代の要人たちも訪れています。
【東坡肉(トンポウロウ)】
薄い皮つきの柔らかい角切りの豚バラ肉に生姜、ネギ、砂糖、紹興酒、および醤油などを加え土鍋で直時間トロトロになるまで煮込んだものです。北宋時代の杭州の知事であり、詩人としても有名な蘇東坡にちなんで名づけられた杭州料理の1つです。見た目ほどには脂っこくなく、甘辛で、あまりの美味しさにほっぺたが落ちそうになりました。添えつけの蒸しパンに包んでも一味違った味わいが楽しめます。
【叫化童鶏(こじきどり)】
鶏肉を丸ごと蓮の葉に包み、粘土で固めて蒸し焼きにしたものです。料理人が運んできて目の前で取り除いていってくれます。鶏一羽が原型をとどめたまま出てきますが、蓮の香りがしており、肉の油分が抜け、醤油ベースのスープでさっぱりとした味付けになっています。さっぱりした味付けが多い杭州料理を代表する料理ですね。
【龍井茶】
浙江省杭州市を産地とする中国緑茶で、中国十大銘茶の一つにかぞえられています。のどごしが軽く、さっぱりした緑茶です。
【西湖の蓮の種と豚の角煮のスープ】
西湖の蓮の種と豚の角煮のスープ。さっぱりとした杭州料理らしい一品です。
【蟹の卵のスープ】
上海蟹の蟹の卵のスープです。黄色くて酸っぱい味わいです。
次に浙江玉麒麟です。カジュアルで清潔感があり、落ち着いた雰囲気を持ったレストランです。
【西湖酢魚】
西湖で取れた淡水魚を2枚に開き、独特の甘酸っぱいタレの中で煮込んだ物です。草魚、鯉を使用しますが、この店では鯉を使用しています。柔らかい白身魚はとろけるようにやわらかく、甘酸っぱい味が口に広ります。やや骨が多いのでちょっと食べるのに苦労します。
【龍井蝦仁】
むき海老を杭州特産の龍井茶と一緒に炒めた料理です。龍井茶を使った料理ということで、杭州の地元料理を味わっている感じがしますね。その日に摘んだ龍井茶葉をそのまま使うので、とても美味しいです。
【糖?】
西湖の蓮根にもち米を詰めて甘く味付けした杭州の伝統料理です。前菜としては出てくるのですが、杭州の美しい蓮の花を見た後に食べると、より味わいも深くなります。
【川魚の酢煮込み】
西湖の川魚を開いて酸っぱい味付けにした料理です。
杭州の長い歴史と豊かな物産に恵まれ、素材、調理法もバラエティーに富み、味はさっぱりしていて上品な見た目の杭州料理。故事や伝説にちなんだメニューがたくさんあります。まだまだいろんな料理があるので試してみたいです。