楊先生の漢詩朗読(その52. 雄大な風景を眺めながら詠じた、王 之渙の漢詩「登鸛鵲楼」)
こんにちは!スマイル中国語教室の楊 欣然です。
今日は王 之渙が詠んだ漢詩「登鸛鵲楼」を中国語で味わってみたいと思います。
(白文)
登鸛鵲楼 王 之渙
白 日 依 山 尽
黄 河 入 海 流
欲 窮 千 里 目
更 上 一 層 樓
(書き下し文)
登鸛鵲楼 王 之渙
白日、山に依りて尽き
黄河、海に入りて流る。
千里の目を窮めんと欲し
更に上る一層の楼。
(現代語訳)
登鸛鵲楼 王 之渙
照り輝く太陽は、山に寄り添って沈んでいく
黄河は、海に向かって流れていく。
(はるか)千里の彼方(かなた)の眺望を、見たいと思い、
さらにもう一階、上へと登った。
鸛鵲楼は、中国山西省の永済県をとりまく城壁の西南のすみにあったやぐらで、コウノトリが巣を作ったことからこの名がつけられたようです。高い城壁の上に高くそびえる三層の楼であり、南に中条山、眼下には大地の大動脈、黄河の流れを見下ろせる場所でした。作者の王之渙がある日、この楼に登り、雄大な風景を眺めながら詠じたものです。黄河の雄大な風景が伝わってきますね。