五穀豊穣や豊かな暮らしへの願いが込められた伝統芸能、打樹花(何さん特別編)
皆様、こんにちは!スマイル中国語教室のミステリーハンターこと、何です。
今日は春節に河北省の張家口市蔚県湧泉荘で行われる打樹花について紹介いたします。
樹花は500年以上の歴史があり、五穀豊穣や豊かな暮らしへの願いが込められた伝統芸能です。無形文化遺産の1つとなっています。
「樹花」は溶かした鉄を散らして火花にし、枝と葉が茂った樹冠のようであることから名付けられました。職人は1600度まで熱して溶けた鉄を勺ですくい、板にのせて壁に向かって放ちと溶けた鉄が壁にぶつかり、花や木の葉のようにキラキラと輝きながら舞い散るのです。
昔、花火は高級品であったため、裕福な人のみが見られるものでした。ある時、鍛冶屋が火花を見て「これで花火はできないか」と考え、熱く溶けた鉄を建物の壁に向かって撒いたところ、鉄が飛び散り、見事な美しい花を咲かせました。これが次第に多くの一般民衆を引きつけるようになり、やがて春節のたびに豊かな者は花火を上げ、貧しい者は樹花を打つというこの地方の伝統行事として定着したのです。
「打樹花」は体力を消耗するため、職人が3人交替で行います。羊の毛皮の上着を着て、頭には編笠をかぶり、特製の木のひしゃくで溶けた鉄を10メートルの高さの城壁に向かって投げつけます。
河北省の張家口市蔚県湧泉荘の伝統行事をお届けしました。ぜひ来年の春節にはお越しください。